今月のひとこと
初めての電話での印象で、全てが想像できました。が!しかし…
あれは1970年代後半の頃だったでしょうか?お邪魔した自宅で御子息がハイハイしていたからかなり前だったはず。北原スポーツで待ち合わせし、いきなり地下室のパラダイスへ…『森谷く〜ん!!初めまして、ヨロシクね!』『早くから会いたかったんだけどさ!』『な〜に!?サーフィンやるの!?おぉ〜アイビーでキメテルじゃん!!』「おおぉ〜この人、都会人でお世辞上手いじゃ〜ん!!しかも爽やか体育会系スポーツマン!?」見たいな印象でした。全然オタクなコレクターじゃない(ちなみに未だオタクと言う言い方も無かった?)まさか、この人から『ワーゲン・ブック』の話を、振られるとは…『森谷く〜ん!今度、僕のコレクションが本になるんだ、凄いでしょ!!』「わぁ〜良いですね、コレクションが本になるのってコレクターの夢ですものね。」ブリキ玩具の本がまだまだ少ない時代、その本『ブリキのおもちゃ』は出版されました。北原照久さんには、地元で発掘(ハンティング)した玩具を随分譲りました。勿論彼からVW玩具、情報を譲ってもらいました。北原さんには、予定をしてなかった物まで譲ってしまうのです。それは此方が気持ちよくなるほどの、都会的話術にハマってしまったからです。『森谷く〜ん!この前のスペース物、凄く良いよね!色なんか最高に、ニビッテいていいよね〜・・未だあるの?』「自分用がもう1個有りますが・・」『あのさ、森谷君こんなの有るけど手に入れてあげようか?』こんな本があったのか?海外のブリキ玩具事情が出ている本を見せつけられ、舞い上がったおのぼりさん状態に。何時の日か私用の1個も彼の元へ行ったのは言うまでもありません。ある時、又もや北原さんから電話『森谷く〜ん僕のコレクションの本みたいな感じでワーゲンの玩具本作るらしいよ!?シンコーミュージックの滝澤君に紹介しておいたよ!』「なんだって!私のコレクションも本になるって!!」私は有頂天、しかも音楽好きな私は、中学、高校と、シンコーミュージックのミュージックライフを愛読していたから、なおさらです。「滝澤さんと言えば…?」『僕さ、玩具は知っていても実車の詳しい名前や年代までは知らないからな〜滝澤君がいて助かったよ〜』と、北原さんが言っていたのを、思い出しました。そんな憧れの出版社、しかも車に詳しい都会人を紹介してくれたのか〜〜…
『シンコーミュージックの滝澤です、北原さんから聞いたのですが、森谷さんのワーゲン玩具、取材させて頂けますか!?』そんな電話の会話の後『ワーゲン・ブック』製作、取材協力の始まりとなったわけです。その頃は都会人で知られている富樫さんも(笑)、それに絡んでいたとは、モチノ・ロンで知りませんでした。『ワーゲン・ブック』の帯に、こうあります。『フォルクスワーゲンはファッションだ。』「そんな事は百も承知で、わかってらい!!」私の思い描いた「ブリキのワーゲンなんて言うタイトルの本が良いな」と、思っていた私は叫んだのでした。そろそろ生意気VW感覚だったし(笑)マイコレBOOKになると思っていたし…長年VWに携わってくると、こんな本が最高で、単純にVWを楽しむ事を教えてくれる。其処まで計算して当時作ったのか、シンプルに自分が興味持った事を本にしたのか私には分かりませんが…いずれにせよ都会人はやる事がニクイのだ…『木綿のハンカチーフ』な私は、(笑)3人の都会人に、爽やかに舞い上がらされたのでした。
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